こんな本、あります No.99『京都の災害をめぐる』

東風(こち)、春一番といった言葉にみられるように、春は風の強い季節です。消防庁のデータでは、一年で最も火災の多い時期が3月となっています。

京都三大大火のひとつ、1788年(天明8)晦日正月(みそかしょうがつ、1月末日のこと)に起こった「天明の大火」は東山の団栗辻子から出火し、東風にあおられて鴨川を西へ飛び越え、京都市街を焼き尽くす大惨事をもたらしました。現在の暦で3月7日にあたります。

本書は天明の大火をはじめ、地震、風水害、火災が発生した地点を写真や地図でわかりやすく紹介し、これまでの京都案内とは違う切り口で歴史に埋もれた災害を紐解いています。 まもなく「全国火災予防運動」がはじまります。歴史に防災を学び、災害への備えにつなげたい一冊です。

<令和4年2月28日掲載>

京都の災害をめぐる

橋本 学/監修 大邑潤三/著他 小さ子社 2019.9

(請求記号:K/216.2/O64 資料コード:1110978283)

(関連資料)

貴族日記が描く京(みやこ)の災害

片平博文/著 思文閣出版 2020.3

(請求記号:K/216.2/Ka81 資料コード:1110921176)

京の火事物語』(緑紅叢書51)

京都を語る会/著 三人社 2019.6 (請求記号:K/216.2/Te84 資料コード:1110960539)