こんな本、ありますNo.97『しめかざり』
今年も師走がやってきました。すす払いを終えれば、新たな年に向けての準備が始まります。
お正月の飾り物の一つ、“しめ飾り”は神社などで見られる“しめ縄”から派生したものです。年神を迎える神聖な場所を示す意味があり、玄関をはじめ、家内の様々な個所に飾られます。特別な藁で形作った土台に、紙垂(しで)や御札、裏白(うらじろ)、橙(だいだい)、楪(ゆずりは)など、縁起のよいものを飾り付ける形式が全国的に共通していますが、土台の形状には地域や家によって特色があります。
筆者は、全国津々浦々を訪ね、それぞれに受け継がれてきた固有の「土台」の形を見出し、記録し、その意匠に込められた意味も解説しています。
身近な所では、どのようなしめ飾りが見られるでしょう?
本書から、伝来の形と意味を読み解いてみるのも楽しいのではないでしょうか。
<令和3年12月21日掲載>
森須磨子/著 工作舎 2017.11
(請求記号:386.1/Mo45 資料コード:1110753587)
≪こちらの本も、おすすめです≫
しめ飾りの造形や歴史についてもっと深く知りたい方にお勧めです。様々なしめ飾りの作り方も載っています。
鈴木安一郎・安藤健浩/著 誠文堂新光社 2019.11 (請求記号:386.1/Su96 資料コード:1110986856)