これまでの経緯と現在の状況

京都府立図書館(以下「府立図書館」という。)は日本で最初の公立図書館である「集書院」を源流として、明治31(1898)年に京都御苑内に設立され、明治42(1909)年に現在の岡崎の地に移転して以来、100年を超える長い歴史と伝統を刻んできました。平成7(1995)年の阪神・淡路大震災により建物が大きく損傷したため、ルネサンス風の外壁正面部を残して建て替え、平成13(2001)年に地上4階地下2階建の新館を開館しました。

図書館法第7条の2に基づく「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(平成24年12月19日文部科学省告示第172号)では、都道府県立図書館は、設置の目的を踏まえ、社会の変化や地域の実情に応じ、図書館の事業の実施等に関する基本的な運営の方針を策定することとされています。

府立図書館においては、平成24年度に、平成27年度までの「京都府立図書館サービス計画(以下「サービス計画」という。)」を策定し、「府内の図書館サービスの中核的図書館」「府民の多様な活動を支援する図書館」「情報化社会の進展に対応する図書館」「京都から情報を発信する図書館」の4本柱からなる運営基本方針のもと、特に市町村立図書館・読書施設(以下「市町村立図書館」という。)支援と調査研究支援を中心とした取組を進めてきました。

平成27年度には、「府立図書館サービスの充実に向けた検討会議」を設置するとともに府民アンケートを実施し、平成28年度から令和2年度までの新たなサービス計画(第2期)を策定しました。
サービス計画(第2期)では、「府内全域の図書館をつなぎ、支援するとともに、協力して図書館サービスを展開します」「多様な文化資源の情報を取り扱い、歴史と立地を活かしながら、幅広い調査研究のニーズに応えます」「議論し発信する場を提供し、課題を解決する拠点となることにより、文化の創造と地域の活性化に寄与します」の3本柱からなる基本方針のもと、変化の激しい社会において、新たな課題に直面する府民の知的活動の拠点となるとともに、府内全域に均質な図書館サービスを提供することにより、府民に期待される存在となることを目指して取組を進めてきました。

そのような中にあって、図書館を取り巻く社会環境は、この5年間においても激しく変化し続けています。少子高齢化や人口減少、ICT(情報通信技術)の技術革新、度重なる災害、そして新型コロナウイルス感染症と、社会全体は大きく揺れ動き、予測困難な社会情勢は、府立図書館の役割を改めて見直すきっかけとなりました。

このような経過と現状認識のもと、従来からの市町村立図書館、学校図書館支援及び府民の調査研究支援を大きな柱とし、府立図書館が持つ資源、機能を最大限活用しながら、今まで培ってきた大学、企業等様々な機関と連携した取組、情報通信機器の普及に対応する取組、非常時における取組等をより一層充実し、府民へのサービスの向上を図るため、令和3年から今後5年間の「サービス計画(第3期)」を策定し取組を進めています。

計画の位置づけ

この計画は、図書館法第7条の2に基づく「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(平成24年12月19日文部科学省告示第172号)において、都道府県立図書館は、設置の目的を踏まえ、社会の変化や地域の実情に応じ、図書館の事業の実施等に関する基本的な運営の方針を策定することとなっており、このことに基づいて策定するものです。

計画の期間

令和3年度から令和7年度までの5年間です。
ただし、サービス計画の進捗状況、新たな課題、社会状況の変化等を踏まえ、必要に応じて本サービス計画を見直します。

計画の進捗管理

  1. 個別の取組内容、実施時期については、毎年度「事業計画」を策定し、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)のサイクルに沿って実行し、サービス計画の具現化を図ります。
  2. 本サービス計画に基づく毎年度の事業内容については、府立図書館による内部評価と外部有識者等で構成する京都府立図書館協議会による外部評価を両輪として、毎年度点検を行います。

京都府立図書館サービス計画(令和3年度~令和7年度)

京都府立図書館サービス計画(令和3年度~令和7年度)

これまでのサービス計画

京都府立図書館サービス計画(平成28年度~平成32年度)

京都府立図書館サービス計画(平成24年度~平成27年度)