こんな本、あります No.132『吉野せい作品集』
1899(明治32)年福島県生まれの文学者、吉野せいの全作品が収録された本書は、その装幀にも落ち着いた美しさがあります。金茶が光るようにも見える土色の紬布地にくるまれており、せいが開拓地で耕した土の上の朝露や残雪が陽に照らされて光る風景を想い起こさせます。
所収されている『洟をたらした神』は短編ながら、読み終えるとはるか遠くまで来たような思いを抱かせ、何か大きなものに包まれたような感覚が残るかもしれません。
『吉野せい作品集』
吉野 せい/著、串田孫一/編集 弥生書房 1994.8
(請求記号:918.68/Y92 資料コード:1106189127)
★関連資料
吉野せい/著 弥生書房 1975.5
(請求記号:F1/Y92/ 資料コード:1100817160)
吉野せい/著 弥生書房 1977.4
(請求記号:F1/ヨ92/ 資料コード:1106845645)
『暮鳥と混沌』
吉野せい/著 弥生書房 1975.8
(請求記号:911.5/Y/ 資料コード:1100529310)
小沢美智恵/著 シングルカット 2019.7
(請求記号:910.268/Y92/ 資料コード:1110976246)