こんな本、入りました。No.106『柳田國男先生随行記』

太平洋戦争開戦1か月前の昭和16(1941)年11月、東京から九州へ講演旅行に向かう66歳の柳田國男に、著者の今野圓輔が17日間同行した記録です。『柳田國男随行記』として、昭和58(1983)年に秋山書店から出版されていましたが、柳田没後60年の今年、改題復刊されました。

旅行当時、今野は民俗学を学ぶ大学生でした。柳田は今野のために汽車から見える風景の地理歴史を解説したり、道中の宿泊地で観光を勧めたりしました。今野は敬意をもって、柳田との会話の内容、車内やホテルでの様子、柳田がどんな本を読んでいたかなど、つぶさに書き留めました。

「柳翁随行後記」には、随行記の補足のほか、著者在学中や戦後の思い出話もあります。

今野が旅の終わりに柳田から言われた衝撃の言葉も収録されています。

柳田國男先生随行記

今野圓輔/著 河出書房新社 2022.3

(請求記号:380.1/Ko75 資料コード:1111289227)

 

 

 

★こんな本もあります。

新装版文芸読本 柳田國男

河出書房新社 1984.9

(請求記号:380/B/ 資料コード:1101065983)

 

日本迷信集

今野圓輔/著 河出書房新社 1965.9

(請求記号:387/KO75/ 資料コード:1103118178)

 

★こんな記事、読めます No.37「遠野物語を読む」(『現代思想』2022年7月臨時増刊号)

https://www.library.pref.kyoto.jp/?pickupkiji=90808