こんな本、入りました。No.107『ひとかけらの木片が教えてくれること』

遺跡等から出てくる小さな木片。その木片からは、利用された時代を知ることができます。日本人は古来、木と対話しながら伐採し、適所適材の知識を生かして利用してきました。

木材は、仏像や神像、仮面、義歯等に使われ、人々の信仰や生活を支えています。木材研究者である著者は、京都市西京区の松尾大社、左京区の南禅寺にある金地院八窓(茶室)等でも樹種調査を行っており、各建造物で使われた樹種との関連性についても触れています。

人が残してきた記録や文化財だけではなく、それらを形成した材料もまた、歴史を見せてくれるのだと思わされる一冊です。

ひとかけらの木片が教えてくれること

田鶴寿弥子/著 淡交社 2022.8

(請求記号:657.2/Ta99 資料コード:1111307748)