書店で本を買うときに、店員が本から引き抜いている栞のような細長い紙、一体どんなものかご存じでしょうか。

 売上カードや売上スリップなどと呼ばれるもので、この紙を使って本の売れ行きを確認したり、発注を行ったりします。

 本書では、普段じっくりと見ることのないスリップが数多く紹介されています。

 興味深い点は、書店員である著者がスリップの束に様々な書き込みを行い、そのスリップの組み合わせから購入者の嗜好を推察し、なぜその本が売れたのかを想像しているということです。

 そして連想された結果が売り場に反映され、平積みされた本が並んでいます。

 自分の意志で本を選んでいるようで、実は店員の巧みな誘導があるのかもしれませんね。

                      <平成30年5月15日掲載>

     

     『スリップの技法』

     久禮亮太/著 苦楽堂  2017.10

     (請求記号:024/Ku59  資料コード:1110875802)