こんな記事、読めます No.29「アインシュタイン来日」(雑誌『改造』ほか)

1922(大正11)年11月10日、1921年度のノーベル物理学賞がアインシュタインに授与されると発表されました。アインシュタインは、日本へと向かう船上で受賞の知らせを受けたそうです。アインシュタインを日本へ招聘したのは改造社で、雑誌『改造』1922年12月号では「アインスタイン号」として、本人の評論「理論物理学の現時の危機について」のほか、多くの解説等が掲載されています。
滞在中は各地で講演を行い、京都にも訪れています。『日出新聞』でも連日のように動向が報じられ、熱烈な歓迎の様子が伝わります。
「20世紀最高の物理学者」と称されるアインシュタインが何を伝えたか、日本人がどのように受け取ったか、当時の新聞紙面や雑誌で感じてみてはいかがでしょうか。
<令和3年11月10日掲載>

<紹介資料>
『改造』4巻12号(1922年12月) 資料コード:1601623018

<参考>
■新聞記事(一例)
日出新聞 大正11年11月18日朝刊2面
「世界学界の巨人 アインシュタイン博士 愈来朝 相対性原理は難解では無いと船中で語る」
日出新聞 大正11年12月10日朝刊3面
「巨人ア博士の入洛 駅頭に現れた半白髪と冴た瞳 萬歳に微笑を湛へて 昨夜無事都ホテルに入る」
*2Fマイクロフィルムで閲覧可

東京朝日新聞 大正11年11月12日 5面
「アインシュタイン博士にノーベル賞金を授與」
*2F新聞データベース・聞蔵Ⅱビジュアルで閲覧可

■図書
アインスタイン教授講演録
アインスタイン/[述]  石原 純/[訳]著 岡本 一平/画 改造社 1923
資料バーコード:1102373030 請求記号:ヨ520/124/ *館内資料
アインシュタイン日本で相対論を語る
アルバート・アインシュタイン/著 杉元 賢治/編訳 講談社 出版年 2001.10
資料バーコード:1105998015 請求記号:289.3/E39/
ほか

2019年に作成した「アインシュタイン生誕140周年」の図書リストもご活用ください。
https://www.library.pref.kyoto.jp/contents/wp-content/uploads/2019/11/book11.29.pdf