こんな視聴覚資料、あります No.059 丹後の「藤織り」と沖縄の「芭蕉布」

自然の素材から繊維を採り、織物の糸とするまでに、大変な手間と時間をかけて作る布があります。

例えば沖縄の「芭蕉布(ばしょうふ)」。風を通す心地よい生地は、その美しさを民芸運動の柳宗悦も絶賛しました。20世紀半ば頃途絶える寸前でしたが、令和4年9月に亡くなられた平良敏子(たいらとしこ)さん(人間国宝)が復興し、工芸にまで高めました。

一方、京都府北部の丹後にある「藤織り」は、山に自生する藤の蔓(つる)をはいで作る織物です。昭和前半に途絶えたと考えられていましたが、宮津市上世屋では昭和60年代まで数人の手によって織られ続けていたのです。現在は、「丹後藤織り保存会」が最後の伝承者からその技を受け継ぎ、講習会などを通し日本で唯一の技を守り伝え続けています。

これらを記録したDVDを2階閲覧室でぜひご覧ください。
<令和4年9年30日公開>

 

◆紹介資料
DVD『丹後の藤織り 身のまわりのものを生かし、自然に逆らわない手仕事の伝承』技術伝承編 講習会編
京都府ふるさと文化再興事業推進実行委員会/編・発行  2007年
(請求記号 DV/K753// 資料コード 1500072390/1500072408)

丹後藤織り保存会HP  http://www.fujiori.jp/

DVD『芭蕉布 平良敏子のわざ 平成26年度工芸技術記録映画』
文化庁/企画 シネマ沖縄/製作・発行  2014年
(請求記号 CD/767// 資料コード 1500031602)