こんな視聴覚資料、あります No.063『悪霊島』

1970~80年代にかけて、作品が次々に映像化された推理小説作家の横溝正史。この作品もその一つで、あの金田一耕助も登場します。
舞台は瀬戸内海に浮かぶ架空の島。その島の神社で次々と事件が起こります。
ストーリーは京都と無縁に思えますが、実は神社のロケ地が、海のない大江町(現・福知山市)の元伊勢外宮・内宮。背景に山が入らない古い神社を探していた映画スタッフが、ロケハンで発見し、その神秘的な雰囲気も含めて、篠田正浩監督のお眼鏡にかないました。
ロケには町を挙げて全面的に協力し、子どもから大人まで多くの町民がエキストラ出演し、大いに盛り上がりました。40年以上前に京都が関わった資料といえます。

<令和6年3月8日掲載>

◆紹介資料(DVD)
『悪霊島 サウンドリニューアルエディション』(篠田正浩/監督 1981年公開 岩下志麻、鹿賀丈史、岸本加世子、伊丹十三ほか/出演) 資料バーコード 1500102007

※公開当時は、挿入歌としてビートルズの『レット・イット・ビー』『ゲット・バック』が使用されていたが、楽曲の使用権が切れたため、DVD版の歌唱は別人。そのため「サウンドリニュアルエディション」となっている。

●関連図書
『悪霊島』(横溝 正史/著 角川書店 1980) 資料バーコード:1100576949
・『悪霊島[角川文庫]』 (横溝 正史/著 角川書店 1981)資料バーコード:1107276220、1107276238


■京都が舞台ではないのに、京都を主なロケ地にした映画
『あの日のオルガン』(平松 恵美子/監督・脚本 2019年公開 戸田恵梨香、大原櫻子ほか出演)資料バーコード 1500100175

太平洋戦争末期、東京の保育所の園児と保育士が埼玉県の無人寺へ集団疎開した実話の映画化。
主な舞台となる疎開先のお寺は、亀岡市丹波国分寺、京丹波町質美の旧質美保育所などで撮影。