こんな本、入りました No.058『不死鳥のまち 京都』

 文化遺産の防災と継承。その課題を真剣に考えたことはありますか?

 古都である京都は、街のそこかしこに歴史ある建造物が見受けられ、平安時代からずっとそのまま残ってきたような錯覚を覚えます。しかし、京都御所や有名寺院も焼失と再建が繰り返されて今日の姿があること、現在でも木造家屋が密集する袋小路や消防車が入れないような細い路地が多いことなど、本書で示されるグラフや表からも京都の現状が見えてきます。

 災害から文化財を守ろうとの思いを強くした筆者のNPO活動を織り交ぜながら、京都の神社仏閣が焼亡を繰り返してきた歴史や、構築されてきたユニークな消防システムなどが綴られた1冊です。

<平成30年8月15日掲載>

  

                                                                                                                
 
 『不死鳥のまち 京都』

  土岐憲三/著 アドスリー  2018.6

  (請求記号:KS/709.16/To31  資料コード:1110787288 )